倉庫業登録を解説

運送業・物流専門 行政書士
運送業・物流専門 行政書士

倉庫業を営むためには倉庫業登録が必要になります。
倉庫業登録は、運送業と同じく営業許可と土地建物の法令上の制限の二重の許可要件を完備する必要があります。
特に倉庫を使用する営業のため、建物については建築基準法よりも更に上乗せした規制があります。
このカテゴリーでは、倉庫業法の倉庫業について詳しく解説しています。

 

 

倉庫業登録

 

倉庫業について教えて下さい。

 

倉庫と一口に言っても、分類方法も様々で経営形態で分類すると、自社倉庫、営業倉庫、農業倉庫、協同組合倉庫、公共倉庫に分類されます。このうち倉庫業の登録が必要なのは営業倉庫です。

 

倉庫業の規模

令和元年の実績で倉庫業は物流業界28兆5千億円のうち8%の構成比であり事業者数はトラック運送業に次いで多い事業です。また、91%が中小企業となっています。
物流

 

伝統のある倉庫会社

 

 

物流と倉庫業

物流機能からは、保管が倉庫業の直接的な機能となりますが、荷役、流通加工、包装も倉庫内で行い、
倉庫を起点にトラック輸送で消費地へ繋がって行きます。
また、近年の倉庫では、WMS(Warehouse Management System※倉庫管理システム)の導入により、入出庫、在庫管理が行われ広く情報機器が活用されています。
最近では、WES、WCSなど自動化システムによる倉庫DXも話題になっています。

 

{物流機能}

 

倉庫業の規制緩和 許可制から登録制

以前の倉庫業は、トラックと同じく免許制で取得するのは容易ではなかった。
港湾や地域的な業務規則、港湾荷役や労働者の権利保全など特殊権益とさまざまな規制が存在していました。
そのため倉庫業界は安定していたが、新規参入には厳しい状況でした
物流二法の改正とともに倉庫業も登録制となり、新規参入がしやすい状況となっています。

 

{昔の倉庫}

 

旧許可要件と現行登録要件の比較

許可から登録制となり、事業遂行能力から倉庫管理主任者配置になっています。
{倉庫業の規制緩和}

 

 

進化する倉庫業

倉庫業は、従来の単に物を保管する従来型から流通加工を加えた複合型へ進化し、現在ではプレーヤーも増え大型化、多様化が進んでいます。また、物流不動産として投資の対象にもなっています。

 

{進化する物流施設}

 

 

物流倉庫は、マンション等に比べメンテナンスなど維持費がかからない。
しかし、用地の取得が難しい。
既存施設の老朽化、拠点再編、物流効率化法などの国の施策。

 

3PL(サードパーティー・ロジスティクス)

ロジスティクス、SCMの概念の浸透により、自社物流から【外部委託】をする企業が増えた。
これには、3PL(サードパーティー・ロジスティクス)企業の躍進が大きい。
第三者が荷主のロジスティクスを代行するサービス。
倉庫、車両などの施設、設備がなくても事業化できる運営ノウハウをもとに、情報システム及び業務改革の提案を中心に長期的な管理目標を定め、達成した改善利益の配分を受けるもので、物流事業者が荷主企業のアウトソーシングに広範囲に対応して一括受注するケースも含まれる。

 

倉庫業登録は国土交通大臣が行います。

営業倉庫とは寄託を受けた物品の倉庫における保管を行う営業と定義されています。
また、消費者から寄託を受けた家財、衣類、書類や磁気テープ等の非商品の保管も「トランクルーム」で行っています。倉庫業(営業倉庫)を営もうとするするときは、国土交通大臣の行う登録を受けなければなりません。
登録を受けるには、倉庫の適合基準に適合していないときと登録はさせません。

 

{倉庫業とは}
(この諾成契約については、倉庫業の標準約款では従来どおり要物契約として取り扱いになっています。)

 

{倉庫寄託約款}

 

営業倉庫の要件を満たす倉庫建築

営業倉庫の施設設備要件を満たす倉庫建築には、建築基準法、都市計画法等、消防法、火薬類取締法、高圧ガス法、電気事業法、水道法、下水道法、水質汚濁防止法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、騒音規制法、関税法、農地法等多くの法律が関係する場合があり事前の用意周到な検討が必要になります。計画の段階から運輸局との打ち合わせも必須になります。

 

倉庫業登録法令上の制限

 

倉庫業法の目的

倉庫業法の目的は、倉庫業の適正な運営を確保、倉庫の利用者の利益を保護、倉荷証券の円滑な流通を確保です。

 

{倉庫業の目的条文}

 

倉庫業法は民法・商法の特別法

商法では、「他人の為に物品を倉庫に保管することを業とする者を倉庫営業者という。」と定義され、倉庫業者は、他人のための寄託の引受けを業とする商人となります。
また、倉庫営業者の義務として、保管義務(善管注意義務、特約のない再寄託の禁止等)、損害賠償責任。
倉庫営業者の権利として、保管料・費用償還請求権、留置権・先取特権、供託・競売権。
倉庫証券についても商法で定められています。

 

特に善管注意義務の意味は倉庫業者として深くに理解する必要があります。

 

 

倉庫業登録の拒否要件

倉庫類型ごとの施設設備要件の不適合倉庫管理主任者が選任できない欠格事由に該当する場合には登録拒否となります。

 

登録の拒否条件(法第6条)

  1. 倉庫の施設又は設備が倉庫の種類に応じて国土交通省令で定める基準に適合していない。※倉庫の面積は求められていないが、独立性が求められる。
  2. 倉庫管理主任者を選任できない。
  3. 欠格事由に該当する(倉庫業の取消し、禁固刑などを受けている)

 

倉庫業(営業倉庫)の種類
倉庫業の施設設備基準
倉庫管理主任者

倉庫業登録から除外されるもの

倉庫業法施行令第1条において倉庫業に該当しない例示がされています。
以下に概要する場合には、倉庫業登録は不要とされています。

 

他人の物品の保管項にで、寄託契約が存在する

  1. 有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり。例:銀行の貸金庫
  2. 営業に付随して自ら行う当該特定物品の保管。例クリーニング業、タイヤ販売業
  3. 他人の携帯品の保管 例:駅等の手荷物預かり所
  4. 他人の使用する自転車や自動車その他これに準ずる物品の保管 例:駐輪場又は駐車場
  1. 運送契約に基づく運送途上の仮置き、荷捌きのための保管 例:配送センター、保管庫   
       ※注意、行先、数量が決まっていない場合や出荷調整がある場合などは運送契約該当しない。
  2. 自己の物品の保管行為 例:自家用倉庫
  3. 他人の物品の収納のための不動産賃貸行為 例:不動産賃貸業

 

倉庫業としての倉庫、賃貸業としての倉庫は、特に区別が難しいところです。
最近は、倉庫シェアリングサービスも話題になっています。

倉庫業を営む者以外の者による人を誤認させる行為の禁止

倉庫業を営む者以外の者は、その行う営業が寄託を受けた物品の倉庫における保管を行うものであると人を誤認させるような表示広告その他の行為をしてはならない。と規定されています。
また、国土交通大臣は、倉庫業を営む者以外の者に対し、その行う営業が寄託を受けた物品の倉庫における保管を行うものであると人を誤認させないようにするための措置をとるべきことを命ずることができる。としています。

 

なお、倉庫業登録を受けた倉庫はその旨を掲示することが義務付けられています。

 

倉庫業登録通知書

倉庫業登録を受けると倉庫業登録通知書が交付されます。

 

倉庫業登録通知書SAMPLE
{倉庫業登録通知書}

 

なお、倉庫事業者は国土交通省で検索ができます。

 

登録倉庫事業者棟別リスト

 

 

倉庫業登録の解説はこちらのリンクで詳しく解説しています。

倉庫業登録申請

 

 

倉庫業罰則規定

倉庫業法の罰則規定です。
運送業では無許可営業を白トラ、白バス、白タクと呼んでいますが、倉庫業ではその様な表現はありません。
単に非営業倉庫や場合によってはグレーゾーン倉庫など。

1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、又はこれを併科する。

  1. 無登録営業
  2. 名義貸し
  3. 貸渡し

 

6か月以下の懲役若しくは50万円以下の罰金、又はこれを併科する。

  1. 変更登録の規定に違反してを変更した者
  2. 倉庫寄託約款変更命令、倉庫視せ設及び設備の変更命令、事業改善命令、倉庫業を営む者以外の者による人を誤認させる行為の禁止の規定による命令に違反した者
  3. 倉庫管理主任者を選任しなかつた者
  4. 許可を受けないで倉荷証券を発行した者
  5. 倉荷証券の発行の停止の命令に違反した者

 

30万円以下の罰金に処する。

  1. 倉庫寄託約款の届出をしないで寄託の引受けをした者
  2. トランクルーム認定図面の規定による命令に違反した者
  3. トランクルーム認定の規定に違反して変更した者
  4. 認定トランクルーム若しくは優良トランクルームという名称又はこれらと紛らわしい名称を用いた者
  5. 検査及び報告による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
  6. 検査を拒み、妨げ、又は忌避した者

 

法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務に関して、違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。

 

 

トラック運送業の様な適正化実施機関による巡回指導はありませんが倉庫管理主任者による自主点検が必要。
また、監督行政庁による監査は法27条に定められています。

(報告及び検査)
第27条 国土交通大臣は、第一条の目的を達成するために必要な限度において、倉庫業を営む者に対して、その営業に関し報告をさせ、又はその職員に営業所、倉庫その他の場所に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

 

50万円以下の過料に処する。

  1. 軽微な変更譲渡譲渡し合併相続廃止届出をせず、又は虚偽の届出をした者
  2. 料金等の掲示をせず、又は虚偽の掲示をした者
対応エリア

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関東運輸局、近畿運輸局、広島運輸局管内の対応実績有り。

 

コンサルティング 対応エリア

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